日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-10-08から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】鶴丸虎徹

鶴丸虎徹 木戸孝允の蔵刀です。江戸の長曽祢虎徹の作です。安政五年(一八五八)、長州藩主・毛利敬親の名代として、薩摩藩主・島津斉彬の病気見舞に行った木戸孝允は、すでに病気の全快していた斉彬の所望により、小太刀の妙技を披露しました。その褒美として…

【刀剣紹介】天光丸

天光丸 古名刀の号です。 1.備前三郎国宗作の太刀です。テンクワウ丸ともいいます。 2.河内国古市郡駒ヶ谷(大阪府羽曳野市)の壺井八幡宮蔵です。アマミツマルともよみます。伯耆安綱作、鬼切丸と同じ鉄で造ったものともいいます。多田満仲、その子頼信・源義…

【刀剣紹介】弦桶丸

弦桶丸 美濃の豪族・蜂屋家の伝来の刀号です。「正次」と二字で、粟田口系とも、京の達磨系ともいいます。達磨系は京から濃州賀茂郡蜂屋庄に移住しているから、そこの家族の伝来刀ならば、達磨系の正次と見るべきです。刀号は弦桶、つまり弦のある桶を切った…

【刀剣紹介】釣り金切り

釣り金切り 蔀を釣り上げている部金を切ったことによる刀の号です。 1.大和の千手院金王の作。 奈良の興福寺の門跡所蔵です。興福寺の僧がある神社へ参籠のとき、この太刀を抜いて出たところ、蔀の釣り金に当たり、それを切って落としたといいます。 2.来国…

【刀剣紹介】倒韓の槍

倒韓の槍 甲州甲府城主・加藤光泰所持、相州広次作の片鎌槍です。文禄(一五九二)の役に出陣、これを揮って勇戦したが、帰途、急死しました。穂の長さ一尺二寸(約三六・四センチ)、身幅一寸(約三センチ)。子孫・大洲城主の加藤家に伝来しました。林春斎が寛文…

【刀剣紹介】綱切丸

綱切丸 1.信州の諏訪神社蔵です。 刃長二尺三寸六分(約七一・五センチ)、無銘。古風の太刀拵え付き。 寿永三年(一一八四)正月、佐々木高綱が宇治川の先陣のさい、河中の綱を切った、という伝説の刀です。昭和三十五年六月一日夜、山田満喜男が油小路忠吉の太…

【刀剣紹介】綱切り貞宗

綱切り貞宗 織田信長の旧蔵刀です。出羽国檜山郡檜山(秋田県能代市)の城主・安東愛季の重臣、南部季賢が、紀州の熊野参詣を企て、路銀を得るため、大鷹三羽を連れて西下しました。まず安土城をたずね、それを織田信長に献上しました。奥州から初めての領主の…

【刀剣紹介】綱切り

綱切り 太刀の異名です。 1.『享保名物帳』焼失之部所載、筑紫正恒作の太刀です。佐々木高綱が寿永三年(一一八四)正月二十日、宇治川先陣のさい、河中に張った綱を切ったという太刀です。縄切りとも書きます。その後、桜田十郎が所持しました。明徳三年(一三…