日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

国吉

【刀剣紹介】竜太刀

竜太刀 遣明船で輸出された太刀のうち、最上のものです。応仁二年(一四六八)の時は二振りで、刀身は信国の作で、原価は一振り三貫文、柄や鞘は藤左衛門の作でした。藤左衛門は「摂津守方 中間」、とあるから、細川勝元お抱えの鞘師だったことになります。鞘…

【刀剣紹介】流星刀

流星刀 榎本武揚が明治三十一年、富山県中新川郡上市町に落ちた鉄隕石をもって、江戸の刀エ・国吉に命じて造らせた短刀です。板目肌がきれいに出ているが、玉鋼を三割ほど混ぜたものです。 参考文献:日本刀大百科事典

【刀剣紹介】八八王

八八王 今川範国所持、粟田口国吉の太刀の異名です。延元元年(一三三六)、京都の阿弥陀峰の戦で、尊氏方の範国は、伊勢の愛という大力の侍の兜の鉢と半首を切り割ったものです。兜のハチと半首のハツを合わせて、八八王と名づけました。 参考文献:日本刀大…

【刀剣紹介】薬王

薬王 粟田口国吉の太刀の異名です。正平六年(一三五一)十二月、駿河の薩多山合戦のとき、今川範国はこの刀をもって、兜を二つ重ねて被っている敵に切りつけ、二の鉢まで断ち割ったので、薬王という異名をつけました。二た鉢、つまり二た八は十六、薬は八と九…

【刀剣紹介】抜け国吉

抜け国吉 『享保名物帳』焼失之部所載、粟田口国吉作の短刀です。貫け国吉ともいいます。足利将軍義教が赤松満祐に殺された時、帯びていたものです。嘉吉元年(一四四一)六月二十四日、赤松邸に出かける朝、義教の腰刀が鞘走ったので、本阿弥本光になおさせま…

【刀剣紹介】太子屋国吉

太子屋国吉 『享保名物帳』所載、粟田口国吉作の短刀です。泉州堺の太子屋という酒屋旧蔵でした。 醍醐屋と書くのは誤りです。本阿弥光徳が百枚の折紙をつけました。徳川頼宣がまた駿府にいたころ、将軍秀忠に献上したものを、元和七年(一六二一)、徳川義直…

【刀剣紹介】岐阜国吉

岐阜国吉 『享保名物帳』焼失之部所載の名物、粟田口国吉の短刀です。初め浅野長政が所持していて、本阿弥光徳が五百貫の折紙をつけました。それを関白秀次に献上、秀次はそれを豊臣秀吉に贈りました。秀吉はそれを岐阜城主で、信長の嫡孫にあたる織田秀信に…

【刀剣紹介】大国吉

大国吉 1.『享保名物帳』焼失之部所載です。刃長が一尺二寸二分(約三七・〇センチ)と長いので、「大国吉」と名づけられたものです。豊臣秀吉の所蔵だったので、『本阿弥光徳刀絵図』に押形が出ています。 平造りで、表裏に護摩箸あり、刃文は直刃。中心は区…