日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-09-19から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】大波国俊

大波国俊 木村重成の佩刀です。重成の姉婿・猪飼野左馬之助に送った元和元年(一六一五)四月六日付の手紙によれば、重成が十三歳で元服したとき、徳川家康がその祝いに、本田忠勝に持たせてやったもので、無銘ながら来国俊とされているものでした。討死の覚悟…

【刀剣紹介】大相馬兼光

大相馬兼光 『享保名物帳』所載の太刀です。長大なため一名「大兼光」ともいいます。元和(一六一五)のころ、相州小田原城主・大久保家の家臣に、相馬長四郎という者がいました。これの先祖・七郎左衛門旧蔵だったので、相馬兼光、特に長大なため、「大兼光」…

【刀剣紹介】大郷

大郷 1.相州住吉弘の異名です。むかし地元では、吉弘を郷義弘の父と考えていたので、大郷と呼びました。 2.『享保名物帳』焼失之部所載の太刀です。大江とも書きます。もと河内の守護代・遊佐家蔵だったので、遊佐大郷とよばれていました。のち摂津伊丹城主…

【刀剣紹介】大国吉

大国吉 1.『享保名物帳』焼失之部所載です。刃長が一尺二寸二分(約三七・〇センチ)と長いので、「大国吉」と名づけられたものです。豊臣秀吉の所蔵だったので、『本阿弥光徳刀絵図』に押形が出ています。 平造りで、表裏に護摩箸あり、刃文は直刃。中心は区…

【刀剣紹介】大国綱

大国綱 『享保名物帳』焼失之部所載です。一名、光鬼ともいいます。初め播磨の守護・赤松満祐の所持でしたが、嘉吉元年(一四四二)六月、将軍義教を殺した事件で、一族が自尽して果てたので、将軍家の有に帰しました。その後の消息は不明ですが、おそらく足利…

【刀剣紹介】大内正宗

大内正宗 旧所持者については、大内苗字の人としたも のや、大内義隆か、と推測したものがあるが、要するに判然としません。それを堺の商人・柏屋宗悦が持っていたので、前田利家が金九枚で買い取って、関白秀次に献上しました。本刀を木村常陸介が拝領して…

【刀剣紹介】馬斬り正房

馬斬り正房 薩州伊豆守正房作刀の異名です。 刃長二尺七寸七分(約八三・九センチ)、反り四分五厘(約一・四センチ)、小杢目の詰まった地肌に、沸え出来の直刃をやく。 もと島津家蔵で、無銘でしたが、島津斉彬が嘉永五年(一八五二)、七代正房に命じ、「伊豆守…