日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-10-12から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】七つ星正宗

七つ星正宗 作州津山家伝来、相州正宗作の脇差です。 刃長一尺六寸五分(約五〇・〇センチ)、菖蒲造り。「正宗」と二字在銘。 異名は乱れ刃に、七星のあるところからの命名です。一名、火焔正宗ともいいます。もと尾州の家老・成瀬隼人正所持でした。尾張藩主…

【刀剣紹介】鍋通し正宗

鍋通し正宗 『享保名物帳』追記の部に所載されています。相州正宗作の短刀です。豊臣秀頼が慶長十六年(一六一一)三月二十七日、京都の二条城で徳川家康と対面のさい、家康よりこれと大左文字の刀を贈られました。大坂城では一之箱に納められていたが、大坂落…

【刀剣紹介】鯰尾刀

鯰尾刀 三条家伝来の宝刀の名です。「なまづをとかやいふかたな」、とあるから、鯰尾造りの小さ刀だったことになります。当時有名だった浅原為頼という盗賊が子供や部下を率い、正応三年(一二九〇)三月九日の夜、宮中に押し入りました。女官の気転で、天皇殺…

【刀剣紹介】鳴神兼定

鳴神兼定 濃州関住和泉守兼定の刀の異名です。徳川家康の異父弟で、伏見城代の松平定勝が元和元年(一六一五)、大坂の夏の陣で、この刀を揮って功をたてた、というが、大坂の役では両度とも、伏見城の守護に当たり、奮闘する機会はありませんでした。その娘が…

【刀剣紹介】南禅長義

南禅長義 備前長船長義作の脇差の異名です。異名の由来は不詳です。土佐の山内家旧蔵でした。 刃長一尺(約三〇・三センチ)、反り一分(約〇・三センチ)。地鉄は板目肌、映りはない。刃文は、差し表が五の目乱れ、裏が彎れ調の小五の目乱れ。鋩子は尖り、長く…

【刀剣紹介】成瀬行平

成瀬行平 『享保名物帳』追加之部所載、豊後国行平作の脇差です。尾州犬山城主・成瀬家に伝来しました。正式の「享保名物」ではないが、出来は良かったです。刃長九寸二分五厘(約二八・〇センチ)です。 参考文献:日本刀大百科事典

【刀剣紹介】南泉国宗

南泉国宗 備前三郎国宗作の脇差の異名です。刃長は一尺八寸(約五四・五センチ)に過ぎないが、物切れとして有名でした。赤松家重代であって、赤松左馬介満則(将則)が、明徳二年(一三九一)十二月三十日、京都の内野で討死のとき、これを所持していました。また…