日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

薙刀

【偉人の刀剣】後藤又兵衛の薙刀

後藤又兵衛の薙刀 もと筑前黒田家の家老、のち大坂城に入って討死した後藤又兵衛基次所持の薙刀は、「豊前国住了戒藤原家能作」で、「後藤又兵衛尉基次所持之」、と彫付け銘がありました。刃長は一尺七寸五分(約五三・〇センチ)、刃文は乱れ刃で、幕末まで黒…

【刀剣紹介】面の薙刀

面の薙刀 細川忠興(三斎)の薙刀です。天正八年(一五八〇)、丹後十二万石を与えられた忠興は、旧領主・一色家のうち、最後まで抵抗する義有(義定・義俊)に、九年(一五八 二)五月、妹を与えて懐柔した後、十年(一五八二)九月八日、居城・八幡山によび、饗応の…

【刀剣紹介】骨喰み

骨喰み 古名刀の異名です。骨食・骨塚・骨喰丸・骨噛みとも書きます。骨喰みの語源については、戯れに切るまねをしても、相手の骨が砕けてしまうからとも、相手が骨にしみるように感じるからとも、刀で切られると、骨を縫い綴ったように痛みを訴えるからとも…

【刀剣紹介】宝蔵院流薙刀

宝蔵院流薙刀 槍術の宝蔵院流でつかう薙刀です。宝蔵院流槍は、奈良の興福寺の子院・宝蔵院の院主だった覚禅坊法印胤栄が流祖です。胤栄は上泉伊勢守秀綱に剣法を、大膳太夫盛忠に槍術を学び、鎌槍をつかう一派を創始しました。ただし、『太平記』に出ている…

【刀剣紹介】権藤鎮教薙刀

権藤鎮教薙刀 權藤平左衛門尉行澄所持、豊後高田住平鎮教作の薙刀です。『享保名物帳』追記の部に記載されています。朝鮮出兵のさい、敵兵が虎を黒田如水に向けて、けしかけました。主君危しとみて、権藤某がこの薙刀をふるい、虎を仕留めたという説は誤りで…

【刀剣紹介】小屏風長刀

小屏風長刀 静御前の薙刀として、豊後の大友家の重宝です。土佐坊昌俊が源頼朝の命により、文治元年(一一八五)十月十七日、源義経を京都堀川の館に襲ったとき、静御前がこれを揮って、敵を退けたと伝えられるものです。義経は再襲撃をおそれ、堀川館にいた豊…

【刀剣紹介】小鍛治薙刀

小鍛治薙刀 京の三条小鍛冶宗近の作った薙刀です。 1.徳川将軍家の小薙刀 源義経の安・静御前所持といわれもので、作者を小鍛治宗親としたものもあるが、それは小鍛冶宗近の誤記と見るべきでしょう。三代将軍家光がそれでもって雁を、えいっと横に払ったとこ…