日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2017-11-13から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】無銘藤四郎

無銘藤四郎 『享保名物帳』所載、粟田口吉光極めの短刀です。堺の天王寺屋こと津田宗及が天正八年(一五八〇)二月二十五日、京都において織田信長から見せられた刀剣の中に「無銘藤四郎」の名があります。これは『名物帳』の無銘藤四郎と別物なのか、それと…

【刀剣紹介】横須賀江

横須賀江 『享保名物帳』所載、越中郷義弘極めの刀です。初め遠州城東郡松淵郷横須賀村、現在の静岡県小笠郡大須賀町横須賀から出たもので、郷義弘の極めでした。それを本阿弥光常が、阿波の海部物と鑑定しなおし、十枚の折紙をつけました。元禄十四年(一七…

【刀剣紹介】太郎作正宗

太郎作正宗 『享保名物帳』所載、相州正宗の太刀です。 もと徳川家康の外伯父で、三州刈屋城 主・水野信元が所持していました。信元は織田信長に属していましたが、武田勝頼に内応の疑いをかけられ、家康のもとに逃げてきました。しかし、信長の怒りは解けず…

【刀剣紹介】福島正宗

福島正宗 『享保名物帳』所載、相州正宗作の刀です。もと本阿弥光徳の弟・光淳所持で、七百貫 の折紙付きでした。享保(一七一六)ごろは、代も千貫に上がり、浅野但馬守のもとにありました。ただし、但馬守は誤りで、安芸守吉長でなければなりません。 刃長は…

【刀剣紹介】倶利伽羅正宗

倶利伽羅正宗 『享保名物帳』所載、相州正宗極めの短刀です。寛文九年(一六六九)七月三日付で、本阿弥光温の五千貫の折紙がついています。もと浅野家蔵です。出し鮫、角合口拵えは浅野家でつけたのでしょう。柘榴の目貫は後藤祐乗の折紙付きで小柄は赤桐、…