淀屋辰五郎の刀
元禄(一六八八)ごろ、大坂の豪商として知られた淀屋辰五郎所蔵の刀です。淀屋の五代目で、正しくは三郎右衛門といいます。宝永二年(一七〇五)五月、分を越えた豪奢や詐欺の罪をもって、闕所・所払いの刑に処せられました。
その時の没収品中、刀剣として筑前左文字・相州正宗・越中郷義弘などが十二腰、粟田口頼光(吉光?)・法光・法長(則長?)・三条宗近・国光・国利(国俊?)など、高値なものが百七十七腰あったともいいます。あるいは折紙のついた刀が七百二十腰、五両から百両までの刀は数知れずだったともいいます。
参考文献:日本刀大百科事典