日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

【刀剣紹介】亘理来国光

亘理来国光

もと奥州伊達家の重臣・亘理兵庫頭入道安斎の遺物として、伊達家に献上したものです。伊達政宗が登城のときの差料です。六代目の宗村もこれを愛好しました。

刃長二尺四寸一分五厘(約七三・二センチ)、延宝九年(一六八一)卯月三日付の代千五百貫の折紙。拵えは、柄に白鮫を着せ、後藤程乗作の竜の目貫を、煮紺色の糸で巻く。頭は角、縁は唐草で上下に、赤銅の玉縁つく。鍔は丸形の鉄で、透しが十二あって、赤銅で埋めてある。鞘は石地塗り。小柄は後藤程乗作の赤銅地に、倶利迦羅竜の彫りで、金二十五枚の折紙付き。小ガタナは相模守政常の作。笄は赤銅、後藤宗乗の作、倶利迦羅竜の彫り、百貫の折紙付きだった。

参考文献:日本刀大百科事典