日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

【刀剣紹介】吉田山城来国光

吉田山城来国光

駿河御分物として尾州徳川家へ分与された脇差です。拵え付きで、金二十五両の折紙つきます。古田山城とは、茶人で、一万石の領主だった吉田織部正の子で、名は重嗣です。織部正が豊臣秀頼に内通していたとして、元和元年(一六一五)六月十一日、父とともに自尽せしめられ、資財も没収されました。この脇差も、そのときの没収品でしょう。そのほかに、駿河御分物のなかに、信国脇差がありました。これは山城守の献上、となっています。

参考文献:日本刀大百科事典