日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

【刀剣紹介】瀬登丸

瀬登丸

奥州仙台藩主・伊達家蔵の短刀です。

刃長七寸三分(約二二・一センチ)、表に素剣、裏に梵字の彫物。無銘。

伊達家の重臣・秋保家の十四世・弾正真盛が、領地の陸前国名取郡秋保(宮城県)の覗という淵に、この短刀を取り落としました。深淵のためあきらめていたところ、翌日、その淵より三~四町(約三二七~四三六メートル)上の瀬で発見されたので、瀬登り丸と命名されました。子孫の秋保雅楽が伊達家に献上しました。拵えは出し鮫に根笹の目貫をつけ、鞘は黒塗りです。

参考文献:日本刀大百科事典