【刀剣紹介】秋田正宗
秋田正宗
『享保名物帳』の焼失之部に記載されています。石井正宗ともいいます。その由来について、『享保名物帳』には石井伝右衛門が秋田で求めたから、とあるが、『名物控』には、 秋田で石井伝右衛門が所持していたから、とあって、後説が正しいようです。なお『名物帳』の古写本では、石井伝「左」衛門としたものが多いです。秋田藩士に石井姓がありました。無銘であるので、本阿弥光室と相談して極めた、というから、石井伝右衛門も目利き者だったのでしょう。そのとき三百枚、のち三百五十枚に極めなおしました。
刃長については二尺五分(約六二・一センチ)・二尺五寸一分(約七六・一センチ)・二尺五寸二分(約七六・四センチ) など、三説がある。二尺五分は誤写であろう。
参考文献:日本刀大百科事典