日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

青江

【刀剣紹介】るの青江

るの青江 紀州藩主・徳川光貞の弟・豊後守頼路が、貞享二年(一六八五)、無卦に入った時、厄払いとして光貞より贈られた、備中青江の太刀の異名です。無卦とは陰陽道において、それより五年間は凶事が多いという不吉の年のことです。 参考文献:日本刀大百科…

【刀剣紹介】向井青江

向井青江 江戸幕府の船奉行・向井家伝来の備中青江の刀です。天正十一年(一五八三)、北条方の城攻めのさい、向井兵庫頭正綱は、北条方の鈴木弾次郎と刀をまじえ、上顎から下歯にかけて、見事に切り落としました。家康もその刀を見て、切れ味に驚きました。そ…

【刀剣紹介】鷹の羽青江

鷹の羽青江 上州沼田城主・土岐家蔵の備中青江貞次の太刀です。 刃文は丁子乱れで、逆がかった所もある。中心に、差し表「南無八幡大菩薩(丸に違い鷹の羽の紋)」、裏に「(丸に三の字の紋)貞次摩上 号辰丸」、と大きく切りつける。 丸に三の字の紋は、尾州の…

【刀剣紹介】小青江

小青江 『享保名物帳』所載の刀です。加州金沢の前田家に古くからあった伝来品で、同家にはもう一振り、これより長い青江の刀があったので、それを大青江、短いほうの本刀を「小青江」と呼びました。 刃長二尺二寸二分(約六七・三センチ)、小杢目つまり地沸…

【刀剣紹介】鄙田青江

鄙田青江 『享保名物帳』所載、備中の青江恒次の刀です。寛永十七年(一六四〇)に、日向半兵衛が本阿弥家に持って来て、十三枚の折紙をつけてもらいました。『享保名物帳』に、「越中富山鄙田半兵衛と申者所持」、とあるのは誤りです。 第一、寛永十七年には…

【刀剣紹介】大青江

大青江 『享保名物帳』所載の刀です。越中富山の前田家所伝によれば、もと上杉謙信所持で上杉景勝から前田利家に贈ったものといいます。長すぎたので本阿弥光室に磨り上げさせ「貞次磨上之 本阿(花押)」と金象嵌を入れさせました。千貫の折紙がついたのも…