日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-10-17から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】鎺国行

鎺国行 奥州仙台・伊達家伝来、無銘来国行の異名です。もと共鎺が付いており、それに「国行」と彫ってあったので、鎺国行の異名がつきました。天正十八年(一五九〇)六月九日、小田原城攻めの豊臣秀吉が、目赤鶴を捕えたという、伊達政宗の自慢の鷹を所望した…

【刀剣紹介】鳩丸

鳩丸 1.短刀 粟田口国綱の作です。初め花山院家の家士・岡野内匠介健則が、慶長十八年(一六一三)、徳川家康から拝領しました。元和六年(一六二〇) 六月、将軍秀忠の娘・東福門院が、後水尾天皇に入内したので、その守り刀として健則より献上しました。寛永九…

【刀剣紹介】初元結

初元結 寛文(一六六一)ごろの豊後国高田長左衛門守行作の刀の異名です。出雲国松江城主・松平出羽守斉貴が、文政九年(一八二六)二月二十五日、将軍家斉の前で元服した時、拝領したものです。初元結とは昔公家で元服の時、髪を結んだ紫色の組み紐のことだった…

【刀剣紹介】腹切り九郎次郎

腹切り九郎次郎 腹を切った相州広光です。文明(一四六九)ごろの九郎次郎広光は、広光の刀で「太田道灌が子細ニ依テ自害」したため、この異名をもって呼ばれました。道灌が上杉定正に謀殺されたのは、文明十八年(一四八六)七月二十六日のことです。「子細」と…

【刀剣紹介】花形見

花形見 刀の異名です。 刃長七寸九分(約二三・九センチ)の短刀で、差し表に素剣、裏に腰樋があって、差し表に「兼氏」と在銘、裏に「花形見」と金象嵌入る。重要美術品。花形見は花籠のこと。 参考文献:日本刀大百科事典

【刀剣紹介】泛塵

泛塵 刀の異名です。真田幸村の差料で、紀州の高野山から出たものといい、幕末には紀州藩士・野呂某が所蔵していた脇差です。中心に金象嵌で、「泛塵 真田左衛門帯之」とあり、さらに作は宇多国次で、堀川国広が磨り上げたことも、金象嵌で入れてありました…

【刀剣紹介】般若剣

般若剣 1.島津家伝来の短刀です。十四代勝久の孫・藤野秀久が伝持していたものを、勝久の養子で、十五代目を継いだ貴久に贈ったものです。 刃長五寸八分(約一七・六セ ンチ)、波平行安の作。第二次大戦で戦災焼失。 2.奥州守山藩主・松平頼貞の作刀に、「般…

【刀剣紹介】般若太刀

般若太刀 上杉家伝来、備中の青江守次作の太刀です。長尾家時代からの伝来刀で、大般若経会のさい、撫で物に用いられたことからの称呼です。上杉謙信が陣中で戦勝祈願をする時、これを祭壇に供えていました。江戸期 になると、つねに御看経所に置かれ、毎月…