2018-10-09から1日間の記事一覧
道灌当麻 太田道灌所持、大和の当麻の作です。越前福井城主・結城秀康が、慶長六年(一六〇一)、岡本道知所蔵の瀬戸茶碗を譲り受けた代わりに、これを与えたもので、秀康から道知あての書状がついています。道知は、岡本正宗や道意正宗を所持した岡本道意の縁…
天井刳り正宗 筑前国上座郡三奈木、現在の福岡県甘木市美奈木の領主・黒田元男爵家伝来、相州正宗作刀の異名です。この黒田家は、福岡城主・黒田家の首席家老で、三奈木において一万六千二百余石を知行していました。 本刀は刃長二尺三寸(約八一・八センチ)…
手鋒の太刀 豊後の豪族・緒方家重代の太刀です。不抜の太刀の前名です。手鋒というのは、切先のほうが両刃になっていたからでしょう。緒方家の先祖・惟基が承和七年(八四〇)庚申の日、禁衛に当たりながら昼寝をしている隙に、雅楽助という公家が、惟基の太刀…
妻の大太刀 宮崎県西都市妻町の都万神社の社宝です。総長八尺一寸二分(約二・四六メートル)。宝徳二年(一四五〇)、妻町の近くの鹿野田住人・日下部成家が、備前則次らに鍛えさせ、都万神社に奉納したものです。銘に「謹奉献上妻万大明神君新之作大刀一振 始…
壺切剣 皇太子相伝の宝剣です。古くは壺斬剣と書きます。もと贈太政大臣・藤原長良所持でした。漢の張良の剣という説明は、長良を音読みして、張良と勘違いしたものです。当時すでに有名だったので、文徳天皇がそれを取りよせ、陰陽師に厭法つまりお祓いを命…