日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-10-03から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】宗易正宗

宗易正宗 『享保名物帳』焼失之部所載、相州正宗作の短刀です。細川幽斎が豊臣秀吉に献上しました。秀吉が利休に、何か一品遣そう、といったところ、正宗の脇差を戴きたい、といったので、長銘の正宗を与えました。利休はそれに拵えをつけるべく、以前買って…

【刀剣紹介】雑作横刀

雑作横刀 伊勢神宮の内宮の本宮の宝刀です。クサグサノタチとよみます。二十年ごとの遷宮のさい、玉纏横刀一柄・須加流横刀一柄とともに、雑作横刀二十柄が新調されます。 この様式は『延喜式』によれば、柄は桜の木で、長さ六寸五分(約一九・七センチ)、鞘…

【刀剣紹介】宗三信国

宗三信国 三好政長入道宗三の所持の刀です。天文十八年(一五四九)、宗三敗死のあと、織田信長の手にわたり、天正八年(一五八〇)二月二十二日、天王寺屋こと津田宗及が京都において、信長をたずねたとき、本刀を拝見しました。その後の消息不明です。本能寺の…

【刀剣紹介】僧正孫六

僧正孫六 濃州関の孫六兼元作の刀の異名です。三河長篠城主の奥平信昌の家臣・鳥居強右衛門が、出羽の羽黒山に参詣したとき、同山の僧正より贈られたものです。強右衛門が長篠の戦で殺されたあと、藩主・奥平家蔵となりました。大正の末、同家の売立てで売却…

【刀剣紹介】千頭割り

千頭割り 刀の異名です。享保(一七一六)のころ、旗本・本多唐之助の家中・恵兵衛が夜道で、北国で名ある強盗・権房五左衛門に、酒手をねだられました。持ち合せがない、と断ると、大脇差で切りかかったので、抜き打ちに強盗を倒しました。しかし、自分の刀の…