日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-09-28から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】三位来国次

三位来国次 差し裏に「三位」とある来国次の短刀です。徳川家康の差料という説は疑問であるが、将軍家の御物だったことは確かで、江戸城の「小ノ一ノ箱」に入れ てありました。寛永九年(一六二三)五十枚の折紙をつけました。その後、越前福井城主・松平忠昌(…

【刀剣紹介】塩河来国光

塩河来国光 『享保名物帳』所載、京の来国光の短刀です。もと江州佐和山城主・石田三成の臣・塩川志摩か、播州明石城主・塩川信濃守かの所持といいます。埋忠家で金無垢の二重鎺を作りました。現在もそれがついていて、上貝に「うめたゝ 寿斎 彦一入」と銘が…

【刀剣紹介】四海波兼光

四海波兼光 「四海波」と金象嵌のある備前長船兼光の刀です。 刃長二尺二寸八分五厘(約六 九・二センチ)、表裏に棒樋をかき流す。真の棟。地鉄は板目肌。刃文は逆乱 れ。鋩子は乱れ込み、先は尖る。大磨り上げ無銘。差し表に「四海波」、裏に「安藤伝十郎六…

【刀剣紹介】獅子貞宗

獅子貞宗 『享保名物帳』焼失之部所載、相州貞宗作の脇差です。豊臣家の蔵刀で、よほど貴重視したとみえ、一之箱に入れてありました。本阿弥光徳も刀絵図を描いています。異名は拵えの目貫が獅子の図だったことによります。 刃長一尺二寸五分(約三七・ 九セ…

【刀剣紹介】地蔵信国

地蔵信国 毛利輝元が厳島神社に奉納した脇差の異名です。 刃長一尺六寸一分(約四八・八センチ)、平造り、差し表に三銘柄の剣、裏に地蔵尊の彫刻があることからの命名。刃文小乱れ。差し裏に「源左衛門尉信国」とあるが、「国」の字は普通の書体と異なる。腰…

【刀剣紹介】地蔵切り孫六

地蔵切り孫六 濃州関住兼元の刀の異名です。伊勢亀山藩主・石川家伝来しました。同家の先祖が長久手の戦か、どこかで夜中、敵と見て切り落としたところ、地蔵尊だったことからの命名です。刀袋の下げ札に「地蔵切孫六」と誌してありました。昭和五年ごろ近藤…

【刀剣紹介】塩河藤四郎

塩河藤四郎 『享保名物帳』焼失之部所載、粟田口吉光の短刀です。江州佐和山城主・石田三成の臣・塩川志摩(佐助・喜左衛門)か、播州明石城主・塩川信濃守かの所持だったものです。その後、徳川将軍家蔵となったが、明暦三年(一六五七)の大火で焼失しました。…

【刀剣紹介】三所権現長光

三所権現長光 銘に「熊野三所権現 長光」とある備前長船長光の太刀です。 刃長二尺四寸八分(約七五・二センチ)、地鉄小板目に映り鮮やか。刃文は丁子乱れ。鋩子小丸。切先より六寸(約一八・二センチ)ほど下の棟に、切り込みがある。もと熊野別当の子孫・九鬼…

【刀剣紹介】三斎来国次

三斎来国次 『享保名物帳』焼失之部所載、山城の来国次の作です。奈良から出たものを、細川三斎が求め、のち徳川家康に献上したものです。無銘を本阿弥光徳が来国次と極めたものです。 刃長九寸五厘(約二七・四センチ)。江戸城の刀剣台帳第七番、尤一の箱に…