日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-09-12から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】津田遠江長光

津田遠江長光 『享保名物帳』所載、備前長光の太刀です。古くは単に「遠江長光」といいます。初め織田信長所持でした。天正十年(一五八二)、本能寺の変のさい、明智光秀が奪い、本刀を津田重久に与えました。重久は山崎の合戦で破れ、高野山へ逃げていたが…

【刀剣紹介】日置豊前安吉

日置豊前安吉 『享保名物帳』所載の筑前の左安吉作の短刀です。備前岡山城主・池田光政の家老、日置豊前守忠俊所持でした。よって日置豊前安吉・豊前安吉ともいいます。日置家を出た理由は不明ですが、あるいは、池田家が寛永九年(一六三二)、岡山へ移封の…

【刀剣紹介】鉈切り当麻

鉈切り当麻 『享保名物帳』所載、大和の当麻派の作です。伝来については二説あります。 1. 佐野説 下野国佐野城主・佐野家に昔より伝来しました。本阿弥光も佐野修理殿にある、と書いてます。佐野修理殿とは佐野信吉のことです。信吉は大坂城に内通した容疑…

【刀剣紹介】奈良屋貞宗

奈良屋貞宗 『享保名物帳』所載、相州貞宗作の短刀です。もと泉州堺の商人・奈良屋宗悦所持でした。文禄(一五九二)のころ、黄門秀俊が五百貫で購入しました。黄門とは中納言のことで、当時、中納言秀俊と称したものに、豊臣秀保と小早川秀秋とがあります。…

【刀剣紹介】徳善院貞宗

徳善院貞宗 『享保名物帳』所載、相州貞宗の脇差です。初め織田信長の長男・信忠所持、それを嫡子・三法師に与えました。天正十年(一五八二)本能寺の変のさい、信忠は徳善院こと前田玄以法印に、三法師を託し、安土へ逃れさせました。三法師は豊臣秀吉の一…