2018-10-02 【刀剣紹介】摺り一文字 刀剣紹介 刀 一文字 摺り一文字 銘の「一」の字を、鑢の角で無造作にすってある一文字の刀です。則宗の作という説と、作者不明という説とがあります。遺作に徴すれば、後説が正しいです。大正三年(一五七五)、奥平信昌が長篠城を守り通した功を賞して、織田信長は差料の摺り一文字の刀を与えました。それには二年前、弘法大師撰の『玉造小町壮衰書』に出てくる玉造小町の老衰した姿を、後藤光乗に彫らせた目貫がついていました。 参考文献:日本刀大百科事典