日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

【刀剣紹介】御賀丸

御賀丸

禁裏御物の太刀の名です。応仁二年(一四六八)三月二十日の丹州合戦のさい、敵将を敗死させた太田垣新兵衛の殊勲を賞して、山名宗全はかって将軍義満より拝領した御賀丸を、具足にそえて与えました。これとおそらく同一物であろうが、元和九年(一六二三)一月十三日、名古屋藩主・徳川義直の京都邸落成を祝して、後水尾天皇行幸されたとき、義直から粟田口吉光の刀・三条宗近の脇差とともに、本刀を献上しました。

刃長二尺四寸四分(約七三・九センチ)、または二尺五寸二分(約七六・七センチ)、刃文は直刃、ただし焼き直し。無銘。ただし「御賀丸 藤次郎久国」と後世の追刻がある。寛保三年(一七四三)十月、本阿弥家が京都で研ぎを奉仕した。御賀丸を本阿弥光和は、ランカ丸と書いている。

参考文献:日本刀大百科事典