【刀剣紹介】大国吉
大国吉
1.『享保名物帳』焼失之部所載です。刃長が一尺二寸二分(約三七・〇センチ)と長いので、「大国吉」と名づけられたものです。豊臣秀吉の所蔵だったので、『本阿弥光徳刀絵図』に押形が出ています。
平造りで、表裏に護摩箸あり、刃文は直刃。中心は区送りで、目釘孔二個。「国吉」と二字銘。大坂落城のさい焼失したとみえ、その後の消息を聞かない。
2.『享保名物帳』追加之部所載です。これは刃長が一尺七寸五分(約五三・〇センチ)と長いので、「大国吉」と呼ばれました。
平造りで、銘は「左兵衛尉国吉」と長銘で、弘安(一二七八)の年紀があった。相州小田原の大久保家伝来だったが、その消息は早くから伝わらない。
参考文献:日本刀大百科事典