日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

【刀剣紹介】吉田兼光

吉田兼光

享保名物帳』所載、備前長船兼光作の短刀です。池田輝政天正十八年(一五九〇)から、慶長五年(一六〇〇)まで、三州吉田(愛知県豊橋)の城主でした。そのころから所持していたので、「吉田兼光」の名を得ました。本刀を三男で、まだ少年だった忠雄に与えました。延宝五年(一六七七)四月、忠雄の子・光仲が、本刀を本阿弥家に鑑定にやったところ、千五百貫または金七十五枚の折紙がつきました。

刃長九寸六分(約二九・一センチ)、差し表に剣、裏に護摩箸の彫物があった。「備州長船兼光 延文二年十二月日」と在銘。

参考文献:日本刀大百科事典