日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

【刀剣紹介】白樫包永

白樫包永

享保名物帳』所載、和州手掻包永の太刀です。もと白樫という山伏所持でした。それを毛利甲斐守秀元が入手し、寛永三年(一六二六)、本阿弥家にやり、金二十枚(二百枚)の折紙をつけさせました。秀元の嗣子・和泉守光広の遺物として、承応二年(一六五三)十一月一日、毛利右京綱元より将軍家綱に献上しました。幕府の記録に、備前兼光とあるのは誤りです。 これを讃州丸亀城主・京極家が拝領した時期は明らかでないが、古い『名 物帳』には、「京極備中守」とあるため、京極高豊が拝領したのでしょう。その後の所在は不明です。

刃長二尺二寸九分五厘(約六九・五センチ)、磨り上げて、中心先に「包永」と二字銘残る。

参考文献:日本刀大百科事典