日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

【お勧め刀剣書籍】虎徹と清磨

本日のお勧め刀剣書籍

先日、何度目かの台風が襲来しましたね。私の住んでるところでは何度か速報メールの着信が鳴り響きましたが、あまり問題のないところに住んでいるので特に変わりはありませんでした。被害にあわれた方のご快方をお祈りいたします。
さて、本日のお勧め刀剣書籍は多くの方がその名を知っているであろう『虎徹と清磨』です。

虎徹と清磨

本書籍は静岡県にある佐野美術館で平成十八年七月から八月に行われた展示会「日本の華 江戸の名工 虎徹と清磨」に展示された刀剣が掲載されています。虎徹は皆様ご存知の新選組局長・近藤勇が買い求めようとし、副長の土方歳三に「偽物だから」と止めようとした話があるほど、偽物の虎徹が世に多く出回っていました。そのため、日本のみならず世界中に虎徹のファンが多く、その名前を知らない方のほうが多いのではないでしょうか。
清磨は南北朝期の刀剣スタイルを求めた名刀工で、虎徹と違い実戦向きの作品を造っていたようです。
虎徹と清磨、この二人の名刀工が織りなす刀剣作品を一度に見ることが出来るのは本書籍以外ありません。

努力家と天才と

虎徹は越前で人生の半ばを過ごし、その後江戸で甲冑師から刀工に転じました。無銘の鍛冶職人が天下の名工になります。幕藩体制が整いつつある寛文年間に、刀剣も太平の世に相応しく新しいスタイルになり、それは寛文新刀と呼ばれるようになりました。
一方、清磨は江戸末期激動の時代にあり、国学復古主義に呼応し南北朝時代のスタイルに範を求めた復古新刀と呼ばれ、実戦向きの刀を造りました。
努力家の虎徹、天才の清磨、その二代名工の作品の違いを楽しむのも本書籍の魅力ですね。

以上が「虎徹と清磨」の紹介になります。十年以上前の展示会の書籍ですが、佐野美術館に在庫があるかもしれません。お近くに行く際はぜひ立ち寄ってはいかがでしょう。

 

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