日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-11-15から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】若楓

若楓 陶晴賢の愛刀で、刃長一尺五寸(約四五・五センチ)、薩摩の波平の作です。天文二十年(一五五一)、晴賢が主君・大内義隆を殺してから間もないある夜、青景越後守邸における花見で、煎海鼠酒(煮乾しの海鼠を入れた酒)をしたたか飲んで、明け方に帰館し、寝…

【刀剣紹介】若江十河正宗

若江十河正宗 『享保名物帳』焼失之部所載、相州正宗極めの短刀です。河内国若江(大阪府東大阪市)から出たから、あるいは織田信長のとき、若江三人衆とよばれた、池田丹波守・多羅尾常陸介・野間左膳ら三人のうちの誰かの所持だったので、若江正宗とよびます…

【刀剣紹介】若江貞宗

若江貞宗 平造りの脇差です。 二筋樋をかく。刃文は五の目乱れ。鋩子は乱れ込んで焼き詰め。中心は区送り、目釘孔なし。中心尻は剣形。無銘。 参考文献:日本刀大百科事典

【刀剣紹介】分部志津

分部志津 『享保名物帳』所載、志津兼氏極めの刀です。もと伊勢国奄芸郡上野(三重県津市)の城主・分部光嘉所持でした。光嘉は関ヶ原の役で、富田信高の津城に立てこもったが、西軍の来襲に敗れ、高野山にのがれました。しかし、東軍に加担した点を買われ、所…

【刀剣紹介】脇屋郷

脇屋郷 『享保名剣集』所載、越中郷義弘極めの刀です。もと脇屋右近所持、大坂落城後、本阿弥光徳が徳川家康に納めました。将軍家光はこれを慶安三年(一六五〇)、松平四郎五郎へ与えました。 刃長二尺三寸一分(約七〇・〇センチ)。表裏に樋をかく。佩き表の…

【刀剣紹介】若緑

若緑 奥州住千寿作の太刀です。源為朝が久安六年(一一五〇)、十三歳のとき父の勘気にふれ、九州に追われたとき、この太刀を父為義よりもらいました。久寿二年(一一五五)、京都に帰るとき、三男の鶴王丸基朝に与えました。基朝の七代の孫・大友公朝は、応永五…