日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-11-10から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】横山貞宗

横山貞宗 加賀藩の重臣・横山式部長治所持、相州貞宗の刀です。刃長不明です。長治は山城守長和(三万石)の三男、初め神谷守孝(九千石)の養子です。慶長十年(一六〇五)、伯父・横山長秀(九千二百五十石)が死去すると、その跡を継ぎました。慶長十九年(一六一…

【刀剣紹介】吉野貞宗

吉野貞宗 相州貞宗作の刀です。豊臣秀吉が、徳川家康の次男で、秀吉の養子になった結城秀康に与えたもので、その後、子の忠直をヘて、孫の光長に伝わりました。その後は消息不明です。刃長不明、鎬造りで、鎬地に素剣を二筋彫る。刃文は大彎れで、鋩子は丸で…

【刀剣紹介】米沢藤四郎

米沢藤四郎 『享保名物帳』焼失之部所載、粟田口吉光の短刀です。初め豊臣秀吉所蔵でした。おそらく秀吉の遺物として、羽州米沢城主・上杉景勝へ贈られたのでしょう。景勝はこれを二代将軍秀忠に献上しました。秀忠は寛永二年(一六二五)二月五日、三男の駿河…

【刀剣紹介】余野山広次

余野山広次 土佐藩主・山内一豊の差料です。父・但馬守盛豊のころから、山内家重代といわれていたものです。一豊は三河の牧野政倫のもとにいた永禄三年(一五六〇)、政倫の命にそむいた家士を、これで一刀両断しました。 刃長一尺九寸三分(約五八・五センチ)…

【刀剣紹介】鎧裂装

鎧裂装 刀の異名です。濃州坂倉関派の正利の作です。尾州岩倉(愛知県岩倉市)城主・織田信安の秘蔵刀です。信安は嗣子・信賢に追われて流浪の身になったが、山内一豊の旧主でした。それで一豊が慶長五年(一六〇〇)、土州高知城主に封じられると、直ちに高知を…

【刀剣紹介】雷風の太刀

雷風の太刀 力士・雷風所持の太刀です。 刃長三尺三寸(約一メートル)、反り八分(約二・四センチ)。差し表に「天下無敵」、裏に「雷風太刀」と彫る。表裏に棒樋に添え樋をかく。地鉄は小杢目肌、無地風に詰まる。刃文は匂い出来の五の目丁子乱れ。中心はうぶ…