日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-11-03から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】村雲江

村雲江 『享保名物帳』の原本にはなく、後世に追記したものです。越中の郷義弘極めの刀です。本阿弥光徳が江州から取り出してきて、豊臣秀吉に見せたところ、村雲のような刃文だ、と言ったので、それが刀号となりました。それが加賀の前田家に伝来していて、…

【刀剣紹介】村雨

村雨 刀の号です。日置流弓術の秘伝・村雨が、葉末においた朝露に、村雨がさっと降りかかると、露がころりと落ちる、あるいは村雨の風で、草木がばっと分かれる説明されているように、この刀で斬れば、首がころりと落ちる、あるいは体がばっと二つに分かれる…

【刀剣紹介】名家桜

名家桜 大和守元平作の短刀の号です。 差し表に「奥大和守平朝臣元平 文政辛巳春 行年七十八歳」、 裏に「文化因子夏 公女郁君入典子近衛忠熙卿時 盛美從左府基前公 祝賜方金因以造之」、棟に「名家桜 従二位光実」と切る。 郁君とは薩摩藩主・島津斉興の養…

【刀剣紹介】目眠り刀

目眠り刀 上州大胡(群馬県勢多郡大胡町)城主・牧野讃岐守康成の蔵刀です。大和の保昌貞吉極めの刀です。康成がまだ三河にいた時分、売物にきたこの刀を、徳川家康に見せたところ、よく切れる。買っておけ、と言いました。それで買っておくと、試し切りのある…

【刀剣紹介】面の薙刀

面の薙刀 細川忠興(三斎)の薙刀です。天正八年(一五八〇)、丹後十二万石を与えられた忠興は、旧領主・一色家のうち、最後まで抵抗する義有(義定・義俊)に、九年(一五八 二)五月、妹を与えて懐柔した後、十年(一五八二)九月八日、居城・八幡山によび、饗応の…