日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-10-27から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】松倉江

松倉江 越中国松倉住郷義弘作の刀の異名、と見られる場合もあるが、本来は松倉住人郷ノ義弘という意味です。江と郷とを通じ用いります。松倉郷と書けば、越中国新川郡の地名のようであるが、松倉という郷はありませんでした。織田信長は永禄三年(一五六〇)、…

【刀剣紹介】松浦川

松浦川 刀号です。 刃長一尺二寸一分(約三六・七センチ)。表裏に棒樋。板目肌に柾目まじりの地鉄に、小彎れ刃を焼き、地に二重刃風に、沸えの縦筋走る。鋩子は掃きかけ焼き詰め。中心はうぶで、差し表に「阿州泰吉作」、裏に「永正十四年十一月三日(金象嵌)…

【刀剣紹介】松川兼氏

松川兼氏 美濃 (岐阜県)の志津三郎兼氏作、二尺三寸一分(約七〇・〇センチ)強の太刀の異名です。上杉家の重臣で、能州(石川県)七尾城主・松川大隅守家伝来しました。 豪壮な剣形で、板目肌に地沸えつき、沸え出来の彎れ乱れ刃を焼く。中心は目釘孔二個、中心…

【刀剣紹介】末期行光

末期行光 織田信忠が天正十年(一五八二)六月二日、二条城で討死する前、わずか三歳の長子・三法師丸(秀勝)を、前田玄以に託して、岐阜へのがす時、信忠が三法師丸へ与えた、という短刀です。無銘の加州行光の作です。 平造りで、差し表に櫃内の剣巻き竜、裏…