日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-10-23から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】宝寿丸

宝寿丸 奥州の宝寿作の太刀です。明治四十四年国宝、戦後、重要文化財指定されました。東京都青梅市御嶽山の御嶽神社蔵です。畠山重忠奉納との伝説、または重忠自筆の願文付きともいうが、ともに誤りです。宝寿は初代でも、鎌倉末期に過ぎないからです。本刀…

【刀剣紹介】宝蔵院流槍

宝蔵院流槍 奈良の宝蔵院の覚禅坊胤栄を流祖とする、宝蔵院流槍術で使われる十文字の鎌槍です。胤栄が十文字槍を採用した動機として、胤栄がある夜、水面に映った八日の月影を見て、その形を直槍と組み合わせ、十文字にしたらよかろう、と思い付きました。そ…

【刀剣紹介】宝蔵院流薙刀

宝蔵院流薙刀 槍術の宝蔵院流でつかう薙刀です。宝蔵院流槍は、奈良の興福寺の子院・宝蔵院の院主だった覚禅坊法印胤栄が流祖です。胤栄は上泉伊勢守秀綱に剣法を、大膳太夫盛忠に槍術を学び、鎌槍をつかう一派を創始しました。ただし、『太平記』に出ている…

【刀剣紹介】疱瘡正宗

疱瘡正宗 元禄十六年(一七〇三)六月二十八日、伊勢の津(三重県津市)城主・藤堂高睦が襲封の礼として、将軍綱吉に献上していたものです。紀州徳川家の頼職が早世、弟の真方が襲封することになったので、将軍綱吉は片諱を与えて吉宗と改名させ、宝永二年(一七…

【刀剣紹介】疱瘡切丸

疱瘡切丸 奥平家昌が天正十九年(一五九一)十二月、元服の時、徳川家康より拝領、「備前国長船住守家造」と在銘、刃長二尺五寸二分(約七六・四センチ)の太刀。かつて疱瘡の神を斬った、という伝説からの命名。 参考文献:日本刀大百科事典