日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-10-22から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】不動国行

不動国行 1.『享保名物帳』焼失之部所載、来国行作の小太刀、初め足利将軍家蔵でした。天文二十三年(一五五四)、狩野介が相州康春に模造させた刀銘には、「相州住康春作 不動国行之写 天文廿三年二月日 狩野介所持」とあります。狩野氏は伊豆国田方郡狩野郷…

【刀剣紹介】振分髪

振分髪 1.織田信長の差料 相州正宗の作、大磨り上げ無銘であるため、細川幽斎が、「くらべこし振分髪もかたすぎぬ 君ならずして誰かあぐべき」、という在原業平の歌から採って、名付けたものです。幕末には周防国岩国の吉川家に伝来していました。 刃長二尺…

【刀剣紹介】豊後藤四郎

豊後藤四郎 『享保名物帳』焼失之部所載、粟田口吉光作の短刀です。もと京都の醍醐寺門跡所蔵でした。同寺が庭園造築のさい、備前児島産の藤戸石が巨大すぎて、動かせなかった時、寛正三年(一四六二)十月以来、侍所所司代だった多賀豊後守高忠が、この脇差を…

【刀剣紹介】藤丸

藤丸 1.名刀の名です。奥州の文寿の作です。ただし、膝丸の誤写の疑いもあります。 2.足利将軍義昭の差料です。 中身は、刃長九寸三分五厘(約二八・三センチ)、「備州長船兼光 延文二年七月日」と在銘。合口拵えの刻み鞘が金時絵となり、それに藤の花が銀の…