日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2018-09-13から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】吉田兼光

吉田兼光 『享保名物帳』所載、備前長船兼光作の短刀です。池田輝政は天正十八年(一五九〇)から、慶長五年(一六〇〇)まで、三州吉田(愛知県豊橋)の城主でした。そのころから所持していたので、「吉田兼光」の名を得ました。本刀を三男で、まだ少年だった忠雄…

【刀剣紹介】切羽貞宗

切羽貞宗 『享保名物帳』焼失之部所載、相州貞宗作の脇差です。切刃貞宗とも書きます。五百枚の折紙付きです。もと明智日向守光秀の所持でした。のち豊臣秀吉の有に帰しました。大坂城では一之箱に入れてあったから、よほど大切にされたものと見えます。本阿…

【刀剣紹介】北野郷

北野郷 『享保名物帳』所載の名物、郷義弘作の太刀です。本阿弥光瑳・同光益の両人が、泉州堺から買ってきたもので、同光徳が義弘ときめ、千五百貫の折紙をつけました。そして中心に「江磨上 光徳(花押)」と金象嵌を入れました。この文字は本阿弥光悦が書…

【刀剣紹介】竹股兼光

竹股兼光 『享保名物帳』所載、備前長船兼光の太刀です。竹俣兼光とも書きます。越後国老津(新潟県新井市小出雲)の百姓が雷雨にあい、この刀を頭上に戴いていました。雷雨が過ぎたあと、刀を見ると血潮がついていました。雷がこの刀の上に落ちて切られたの…