日本刀の世界 ~日本の様式美~

日本の伝統文化である日本刀の刀工・刀鍛冶、名刀、刀剣書籍など

2017-11-08から1日間の記事一覧

【刀剣紹介】道意正宗

道意正宗 『享保名物帳』所載、相州正宗の短刀です。泉州堺の商人・岡本道意が掘り出したもので、埋忠寿斎に金具を作らせました。そして、紀州和歌山城主・浅野幸長に売りました。浅野家から水戸の徳川家に贈ったのか、同家から将軍家へ献上しました。彫物に…

【刀剣紹介】金森正宗

金森正宗 『享保名物帳』所載の相州正宗の短刀です。三百枚の折紙付きです。慶長十三年(一六〇六)に金具を埋忠寿斎に作らせました。それを嗣子・出雲守可重に伝え、可重逝去のとき、その子長門守重頼より、父の遺物として国次の刀とともに、徳川家康に献上…

【刀剣紹介】九鬼正宗

九鬼正宗 『享保名物帳』所載の短刀です。初め、小早川隆景が所持していました。志摩国鳥羽城主・九鬼守隆の弟・五郎八は能が上手でした。慶長(一五九六)の初め、伏見城で舞ったのを賞して、無銘の短刀を与えました。その時はまだ正宗の折紙が付いていなか…

【刀剣紹介】小玉正宗

小玉正宗 『享保名物帳』所載の短刀です。尾張徳川家にあり、慶安(一六四八)年間に千貫の折紙が付きました。その後、同家の分家にあたる美濃高須藩主・松平家に贈られました。以後、同家に伝来し、昭和十年に重要美術品に指定されました。しかし戦後、本刀…

【刀剣紹介】夫馬正宗

夫馬正宗 『享保名物帳』所載、相州正宗在銘の短刀です。もと豊臣の家臣・夫馬甚十郎所持としたものがありますが、甚次郎または甚二郎が正しいです。夫馬は「夫間」とも書きます。木間としたものもありますが、不間の誤写で夫間の誤記です。夫間甚次郎は豊臣…